【感想】目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】 中野剛志著を読んだ感想

経済学
奇跡の経済教室 中野武志

こんにちは!かずよしです。

今週末は中野剛志さん著の「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】」と「全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室 【戦略編】」の2冊を読みました。

一言で感想を言うと、内容が面白すぎて各300ページほどありボリュームがありましたが、あっという間に読み切ってしまいました。

経済の本でここまで没頭して本を読んだことは初めてです。

マリオットホテルに宿泊しながら空いた時間はずっと本を読んでいたので、妻との会話を忘れて読書をしてしまったため、若干怒られました(笑)

ホテルで朝食を取りながら読書に励みました・・・・

Amazonの本の紹介で以下の様に紹介されていましたいたのでとても楽しみにしていました。

読むと経済学者・官僚が困る本ナンバー1

平成の過ちを繰り返さないために!知っていますか?税金のこと、お金のこと。経済常識が180度変わる衝撃!

アマゾンの本書説明欄より引用

経済学者や官僚が困る本?経済常識が180度変わる衝撃と書かれていたのですが、読んでみると確かにこれまでの常識が180度変わったと実感しています。

私は大学生のころから日経新聞を購読しマクロ・ミクロ経済学等の主要な理論については知っているためある程度の知識はあると思っていましたが、その主流な経済学の常識にとらわれていたのだと目を覚まされる思いをしました。

奇跡の経済教室【基礎知識編】を読んで180度常識が変わったポイントについてご紹介していきます。

平成の30年は全く間違った経済政策をしていた?

まず、最初に驚いたことはこれまで正しい経済政策だと思っていた常識が全て間違った政策であったことが明らかになったことです。

これまで常識だった経済政策はインフレ対策だった?

2019年10月に消費税が8%から10%に増税されましたが、その根拠としては、増税することで社会福祉などの財源とするためということでした。

確かに高齢社会に突入しており年金の財源や膨れ上がる国の借金を返済するための増税はやむなし・・・・と思っていました。

その他、国営企業の民営化を推し進めることで小さな政府を目指すこと、生産性を向上させ、グローバル化によって企業成長を目指すことが標榜されており、これらの政策は正しいものと多くの方が信じていると思います。

著者が指摘する間違った経済政策

①小さな政府、財政支出の削減、増税

②金融引き締め

③生産性の向上、競争力の強化(規制緩和、自由化、民営化、グローバル化)

しかし、上記の経済政策は平成の30年間ずっと叫び続けられていたと思いますが、これらの政策はインフレ局面で発動すべきであり、デフレ下の日本には全く適さない政策です。

いわゆるレーガンやサッチャーなどで流行り、日本でも中曽根総理大臣以降にはびこっている「新自由主義」はインフレ対策のイデオロギーなのです。

デフレなのにインフレ対策をするって?バカなの?と思ってしまいますが確かに冷静に考えると上記はどれもインフレ対策です。

デフレ下の日本で取るべきだった経済政策

デフレ下の日本がとるべき経済政策

①大きな政府、財政支出の拡大、減税

②金融緩和

③産業保護、労働者保護(規制強化、国有化、グローバル化の抑制)

これらの政策は小泉元首相に言わせると、抵抗勢力とレッテルを張られていた政策達ばかりです。

特に、財政支出の拡大 = 借金拡大と解釈されるため間違っているのでは?と思いますが、そもそも国が借金を増やすことで民間にお金が流れるため経済は活性化します。

グローバル化も間違いだったとされると、アメリカに留学にまで行った私は間違っていたのか?と思っていしましますが、確かにグローバルに競争をさせられるとどんどんコスト競争となりデフレ圧力が高まりますね。

平成日本の経済停滞の最大の要因はデフレ

私は平成生まれなので”デフレ”が当たり前と思っていましたが、そもそも”デフレ”は歴史的に見てもかなり珍しい状況のようです。

そもそも、デフレとは物価が下がり続ける = 貨幣の価値が上がり続ける状態となっているため、貯金をすることが正しい選択となってしまします。

昔から両親に貯金は大事と言われてきたのはこのため?かもしれません。貯金しておけば、モノの値段が下がるので将来帰るモノは増えます。つまり、貨幣の価値は上がります。

そして、貨幣の価値が上がり続けると、企業・個人のだれも支出をしなくなるため経済は成長をしなくなります。

貯金は正しい = デフレ下では正しい選択 が経済全体では合成の誤謬といって、正しくない選択となってしまっている。

経済成長にはマイルドなインフレが必要なのです。

まとめ

本書ではその他に、税金は財源確保の手段ではないこと、通貨発行権のある国家は財政破綻をしないこと、通貨は負債の一種であることなど、目からウロコの事実が論理的に説明されています。

3時間あれば読み切れるので、ぜひご参考ください!

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