新型コロナの影響により航空業界が不振に陥る中、日本航空(JAL)の2020/4-9の月次輸送実績と第2四半期決算が発表されましたので内容を確認していきましょう!
私は飛行機旅行が大好きですが最近は普段の買い物でたまったマイルも使えず早く飛行機に乗りたい気持ちでいっぱいです。
2020/4-9 月次輸送実績
2020年4月1日~9月30日の月次輸送実績を見ていきましょう。
輸送実績
国際線 総旅客数 112,083名 前年比 2.3% 利用率 20.8%
国内線 総旅客数 4,644,699名 前年比 23.9% 利用率 39.8%
特に打撃の大きい国際線の旅客者数が前年の2.3%と減少が著しく、旅客者数に合わせて減便を行なっていますがそれでも利用率は20.8%しかなく、5席に4席は空席で運行していることになります。
固定費の割合が高いビジネスモデルのためここまでの大幅に減少に対しては対応が非常に難しいことが考えられます。
国内線は7月から若干の持ち直しが始まり4-6月に対しては、旅客数が大幅に上昇しています。
といっても、7-9月の旅客数の前年比は33.7%と非常に低水準となっており、今後のGO TO キャンペーン等での政策でどこまで回復できるかに注目しています。
国際線詳細

国内線詳細

2021年第2四半期業績の振り返り
旅客数の月は2021年第2四半期(20/4-9)の業績の振り返りです。
売上収益については旅客数の減少比率からおおよその検討がついていたためある程度は予想通りの業績でした。
売上収益 : 1,947億円 前年比 ▲ 74.0%
税引前利益 : ▲1,612億円

日本航空は業績悪化により金融機関からの借り入れを増やすことで財務の安定性を確保していますが、やはり借入金が増えている分、自己資本比率は低下しています。
自己資本比率 2020年3月期 51.2% ⇒ 2021年第2四半期 43.6%

自己資本比率は前期に対して▲8%程度となっていますが、他の航空会社に対しては圧倒的に高い数値となっています。
日経新聞の記事によると、JALの約44%の自己資本比率に対して、ANAHD 32%、 米デルタ 4%、米ユナイテッド11%、米アメリカン▲9%となっておりJALは自己資本比率が低下しているが他との比較ではかなり堅実と分かります。
日経2社は米3社と比べて自己資本比率が高く、キャッシュがあることが分かりますがさすが米国企業はROA / ROE重視の経営のためキャッシュが少なく有事の際には経営がかなり厳しくなることが浮き彫りになりました。

通期業績予想
通期の業績予想も確認しましょう。これまでは通期予想を未定としていましたが、通期業績予想発表によりJALは2012年の再上場以来、初となる通期赤字転落となります。
売上収益 5,300 ~ 6,000億円
当期純損失 ▲2,700 ~ ▲2,400億円

通期業績予想は以下の国際・国内旅客需要予想をベースに作成されています。
予想シナリオでは国際旅客需要予想は21年3月頃に前年比30~40%程度に回復、国内は70~80%に回復するとされていますので、今後コロナが長引いた場合は今回の業績予想よりも悪い実績となる可能性もあり得ます。

配当の状況
配当については前回と同様に中間配当は無配、期末配当は未定となっています。
最終赤字は避けられないため通期で無配は確定です。

まとめ
飛行機ファンとして今後も推移を確認していきます。
過去記事はこちらから!



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