楽しみにしていたオリックスの第1四半期の決算を振り返ります!
業績悪化が予想されていたため株価が下落傾向となっていましたが個人的にはいい決算だったと思います。
オリックスの事業内容については↓こちらをご参考ください。

それでは決算内容を振り返り前に私の個人な事前予想をご紹介します。
1Q決算の事前予想シナリオ
前回の決算内容をもとに事前に予想していたシナリオです。
まずは純利益ですが、前回の決算で2パターンのシナリオが発表されていました。
パターン① 第3四半期末までに穏やかに正常化した場合 純利益1,800億円~2,000億円
パターン② 今期末まで問題が継続すると仮定した場合 純利益800億円~1,200億円
1Q決算についてはパターン②の1/4程度の純利益200億円~300億円のレンジで純利益を予想していました。
配当については「2021年3月期に限り配当性向を50%まで引き上げる」とう方針があるため通期で2,000億円の純利益となれば配当は維持されます。
よって、パターン①の場合は配当維持、パターン②だと減配の可能性が高まります。
配当維持には純利益が2,000億円必要な理由は前期の配当総額が974億円のため、同水準を維持するためには配当性向50%とすると約2,000億円の利益が必要と計算されます。
項目 | 2020年3月期 | 2021年3月期 |
配当性向 | 32% | 50% |
中間 | 35円 | 35円(予想) |
期末 | 41円 | 未定 |
支払い総額 | 974億円 | 未定 |
自社株買い | 558億円 | 未定 |
それでは1Q決算を見ていきましょう!
決算の注目ポイント
決算の注目ポイントとして業績、配当、セグメント変更の3点をご紹介します。
業績
当期純利益 500億円(前年同月比▲27.7%)
純利益は予想していた200億円~300億円よりも多く、仮に500億円×4=2,000億円の純利益を確保できれば配当維持の可能性があるためGood newsでした。
純利益は前年比で27.7%減少していますが多角化経営をしているオリックスの全セグメントで黒字を確保しているところは経営がうまいということではないでしょうか。
通期の予想については前回のパターン①、②から変更はなく、正式な業績予想は不確定要素が多いため未定となっています。
2019.3通期業績 | 2020.3通期業績 | 2021.3第1四半期 | パターン①に対する進捗率 | |
売上高 | 2兆4,344億円 | 2兆2,803億円 | 5,376億円 | – |
営業利益 | 3,294億円 | 2,696億円 | 455億円 | – |
当期純利益 | 3,957億円 | 4,125億円 | 500億円 | 25% |
配当方針
オリックスの21.3期の配当方針は下記の3ポイントとなります。
中間配当予想35円(前期同額)
配当性向を50%まで引き上げ
自社株買いの検討はコロナ収束後
1Qで純利益500億円のため期末までコロナ問題が影響した場合でも配当維持の可能性が高いと予想されます。

オリックスのこれまでの配当額と配当性向をグラフにしました。
リーマン後は大幅減配を行ったため業績が悪くなると減配する会社のイメージがありましたので今回は配当維持をして株主還元の姿勢をしっかりと見せてほしいと思います。

セグメント変更
その他、オリックスの多角化経営している6セグメントをさらに分割して10セグメントとなりました。
特に海外事業の成長に力を入れているため、海外事業を輸送機器、ORIX USA、ORIX EUROPE、アジア・豪州の4つに分割しています。
これまでは海外事業や事業投資という区分では事業内容が把握しずらかったので分割されたことで事業内容が分かりやすくなったと思います。
決算書の理解には一助になるセグメント変更だと思います。
6セグメント | 10セグメント |
①法人金融サービス | ①法人営業・メンテナンスリース |
②メンテナンスリース | ①法人営業・メンテナンスリース |
③不動産 | ②不動産 |
④事業投資 | ③事業投資・コンセッション |
④事業投資 | ④環境エネルギー |
⑤リテール | ⑤保険 |
⑤リテール | ⑥銀行・クレジット |
⑥海外 | ⑦輸送機器 |
⑥海外 | ⑧ORIX USA |
⑥海外 | ⑨ORIX EUROPE |
⑥海外 | ⑩アジア・豪州 |
新しい区分の事業ごとの分析を今後行っていきます!
まとめ
当期純利益については個人的な予想よりも良かった印象です。
配当については何とか維持するのでは?と予想しています。
オリックスは経営の多角化がすごいので事業の把握が難しいので今後も情報を更新していきます。

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