ワークマン 決算内容の解説

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注目していたワークマンの決算発表がありましたので内容をご紹介します。

決算概要

売上高 923億円(前年比38%増加) 過去最高を更新

当期純利益 133億円(前年比36%増加) 過去最高を更新

 2019年3月期
(前回実績)
2020年3月期
(今回実績)
対前期増減率(%)
売上高669億円923億円38%
営業利益135億円191億円41%
経常利益147億円206億円40%
当期純利益 98億円133億円36%
決算短信より作成

ワークマンの特出すべきは、営業利益率20%、ROE18%、自己資本比率 79%という、高い成長性、高い利益率、高財務の三拍子を兼ね備えた企業であることです。

月次売上の推移

次にワークマンのホームページのIR資料の月次売上を引用します。

毎月の売上情報を確認することができ、19年4月から20年3月までの通期累計で売上高が前年比131.2%ということは事前にわかっていました。

よって今回の売上高38%増加や当期純利益36%増加は予想の範囲内だったと思っています。

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月通期累計
121.9%136.1%140.2%119.8%159.5%120.6%130.1%129.3%136.5%127.5%132.9%123.4%131.2%
月次売上より(全店舗売上)

売上高・当期純利益の推移

売上高及び当期純利益を確認すると毎年順調に増加しています。

IR資料より作成

カテゴリー別売上高

ワークマンの売上をカテゴリー別にすると下記の円グラフの通りです。

決算資料より作成

売上比率の高いワーキングウェアや作業用品の売上の伸びあったようです。

カテゴリー売上高(百万円)前年比(%)
ファミリー衣料10,521+21.1%
カジュアルウェア15,833+42.1%
ワーキングウェア38,466+34.1%
ユニフォーム4,034+60.9%
履物19,868+23.9%
作業用品33,058+28.8%
その他262▲14.6%
合計122,042+31.2%
決算資料より作成

PBのブランド別売上比率

アウトドアやスポーツの衣料品を取り扱う「ワークマンプラス」の店舗で、プライベートブランド(PB)の商品が人気となっています。

やはりPBなので他の既製品販売よりも利幅も大きくなります。

全売上に対して約50%がプライベートブランドとなっており、前年同月比+70%と大きく成長しています。

ちなみにPBブランド別売上を見てみると、下記の円グラフの通りです。

決算資料より作成

配当について

20年3月期の年間配当は50円となりました。10年連続の増配となります。

従来の配当予想は36円50銭だったため、予想に対して配当は増加しています。19年3月期の年間配当は73円でしたが、19年4月1日付で株式分割しており実質増配となります。

そして、来期の配当予想は公表延期となています。

 ①第2四半期末②期末     ③合計(①+②)
2019年3月期0円73円73円
2020年3月期0円50円50円
2021年3月期0円未定未定
決算資料より作成

過去4年間の配当と配当性向を確認すると配当は順調に増えていますが、

配当性向は30%

となっています。決算資料を確認しても配当性向は30%を目途と記載があるので増配には増益が欠かせません。

(注)株式分割前を現在の条件に補正済み

今期の業績予想

業績予想は未定となっています。

新型コロナウイルス感染拡大によって、適正かつ合理的な業績予想の算出が困難な状況となっており、業績予想を見送りました。

IR情報から4月度の売上実績を確認できましたので紹介します。

売上(%)客数(%)客単価(%)
107.8110.297.8
月次売上より 4月度の全店舗売上

上記の表は全店舗売上ですが、売上高は107.8%、客数は110.2%と増加しています。

一方で19年4月は売上高が121.9%であったことから、新型コロナウイルスの影響により売上高の増加は鈍化していると考えられます。

売上高が増加し増益となれば増配も視野に入ってくると思うので今後も月次売上に注目です。

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