株式投資を始めたころに「ナンピン買い」と呼ばれる手法を使って見事に損失を拡大させたことがあります。当時は「ナンピン買い」という言葉すら知らなかったのですが、かなりリスクが伴い、危険なので簡単に説明します。
「ナンピン買い」とは?
ナンピン買いとは、含み損が出ている銘柄の平均取得単価を押し下げるために買い増しをしていく手法です。
例えば、1,000円で購入した株が900円に下落した場合
(通常)1,000円の株⇒900円に下落・・・・・・100円の損失
(ナンピン買い)1,000円の株⇒900円時に買い増し・・・・平均購入単価 950円 損失100円
損失額を減らそうとして900円で買い増しをした場合、平均取得価格は950円になりますが、損失は100円のままです。
このように買い増しをして平均取得単価を下げることで株価が950円まで上昇すれば損失0にすることができます。
株価が950円に上がった場合
(通常) 平均購入単価 1,000円 損失50円
(ナンピン買い後)平均購入単価950円 損失0円
結果として買い増しをした方が損失が少なくて済みました。めでたし、めでたしという手法です。
株を始めたころはこれさえ実行すれば負けることはあり得ないと思っていましたが、「株価が上がる」ことを大前提としており、株価が下がり続ければ損失が拡大するというリスクがあります。
株価が800円に下がった場合
(通常)平均購入単価 1,000円 損失200円
(ナンピン買い後)平均購入単価 950円×2株 損失300円
仮に上記の例で株価が800円になった場合、買い増しをしなかった場合は▲200円ですが、買い増しをした場合は▲300円となってしまいます。
実際にナンピン買いをやってみた
この典型的な損失拡大劇場を料理が大好きな私はクックパッド(2193)で見事に実行しました(笑)
<株価>
株価が1,000円を割ったあたりで底値と思って100株購入しました。その後、株価が下落して800円になったのでこれ以上は下がることはないと思い買い増しをしました。
その後さらに下がったので、焦って買い増し・・・・ もう上がることはないと確信して損切り。よくある典型パターンにはまりました(笑)
簡単にまとめると下記のとおりです。
(1)1,000円付近で100株購入 平均購入単価1,000円×100株 損失0円
(2)800円になったので100株買い増し 平均購入単価900円×200株 損失 100円×200株=20,000円
⇒ここからあがるっしょ!と思ってました。
(3)さらに600円になったので100株買い増し 平均購入単価800円×300株 損失 200円×300株=60,000円
⇒ちょっとやばいと思いつつ、800円になら上がるっしょ!と思ってました。
(4)その後、残念ながら500円付近で200株を売却し、60,000円の損失が確定
⇒業績を確認し、しばらくは上昇しないと確信。泣く泣く損切り。
(5)現在、100株保有 株価は300円くらいなので含み損50,000円程度
⇒業績が良かったころは配当金もありましたが、2018年より配当は0となりました。現在は株主優待でクックパッドの有料会員券がもらえるので損切りせずに保有を続けています。
株主なのでクックパッドのプレミアム会員が無料で使えます。
280円/月×12か月=約3,000円 とりあえず、10年以上使って損失を少しでも挽回するしかないです(笑)
個人的には毎日使っているアプリなので最後の100株は売却せずに保有し続けようと思ってます。損切り50,000円と含み損60,000円はかなり痛手となりましたが、若いうちに勉強ができてよかったです。
結論
ナンピン買いは株価下落が続くと損失拡大するリスクがあるので危険。本業に関係のない外部要因での下落であれば今後の上昇の可能性もありますが、業績がうまくいっていない場合の買い増しは危険。
<業績>
利益が出ていないので配当も無くなりました。しっかりと企業の業績を見極めて投資することが重要です。
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